庇の効果判断ソフト
「庇判断」は、通常では判断しづらい庇の効果を、窓に当たる日当たり面積率で判断できるソフトです。
「庇判断」は、Pro版に付属しています。
庇判断とは? 庇は、夏に日射を遮蔽し、冬に日射を取り入れることができるため、省エネには非常に効果的な日射遮蔽方法です。
庇の効果は、「夏期日射取得係数」で判断することができますが、個別の庇の効果は判断できませんし、夏だけの計算になりますので、冬の庇の影響がわかりません。そのため「夏期日射取得係数」だけで年間を通しての庇の影響を判断することにはあまり適しません。
「庇判断」は、庇の効果を窓に当たる日当たり面積率で判断することができるソフトです。日当たり面積率は、年・日単位のグラフで確認することができます。
「庇判断」は、全国840カ所の緯度・経度を登録済みですので、都道府県名と市町村を選択し、窓の方位・幅・高さ・庇と窓の距離と庇の出を入力するだけで計算できます。特徴
- 庇の効果を、窓に当たる日当たり面積率で確認できる
- 1日の日当たり面積率の変化をグラフ化
- 1年の選択した時刻の日当たり面積率の変化をグラフ化
- 全国840箇所の緯度・経度を登録済み
- 「省エネ判断」のデータファイルを読み込むことで、自動的に「庇判断」のデータを作成することができる
簡単な設定 メイン画面 都道府県・市町村名、方位、庇寸法、窓寸法を入力します
都道府県名・市町村を選択すると、自動的に緯度・経度が入力されます。
すべての項目を入力したら、「計算」ボタンをクリックします。年変化 一年間の窓に当たる日当たり面積率の変化を、グラフで表示します。
時刻を選択することで、選択された時刻の日当たり面積率を表示することができます。
表示したグラフは、印刷したり、グラフや数値をクリップボードすることができます。日変化 「日変化」タブをクリックすると、1時間ごとの1日の変化をグラフ表示します。
月・日を選択することで、選択された月日の日当たり面積率を表示することができます。
「数値表示」ボタンをクリックすることで、計算結果を数値で表示することができます。「庇判断」で何がわかるか? 実際「庇判断」を使用するとどのようなことがわかるかを計算例で示します。東京の8月の庇の影響 計算条件 東京 窓(1.2m 1.2m 南向き) 庇の出(0.45m) 庇と窓の距離(0.2m) 14時 左のグラフは、東京の庇の出が0.45mの窓の日当たり面積率を表したグラフです。
気温が一番高くなるのは、8月の上旬から中旬ですが、左のグラフを見ると、この時期には窓の65%に日が当たってしまいますので、あまり効果的な庇とはいえないことがわかります。
これは、太陽高度が一番高いのは夏至になりますが、8月のこの時期はすでに対応高度が低くなってきており、この庇では十分に日差しを遮ることができないことがわかります。札幌の4月の庇の影響 計算条件 札幌 窓(1.2m 1.2m 南向き) 庇の出(0.65m) 庇と窓の距離(0.15m) 13時 左のグラフは、札幌の庇の出が0.65mの窓の日当たり面積率を表したグラフです。
札幌などの寒冷な地域では、4月はまだ外気温があまり高くなりませんが、太陽高度が高くなってきている時期になりますので、庇で日射が遮られてしまいます。左のグラフを見ると4月は、おおよそ45%程度しか窓に日が当たりませんので、晴れていても室内では寒く感じられ、4月でも暖房をつける可能性があるということがわかります。 このように、庇は設計時に十分検討しなければ、効率的な日射のコントロールができず、省エネではない住宅になる可能性があります。
特に高気密・高断熱住宅は、住宅内の熱が外に出づらいという性質がありますので、庇の設計は十分検討する必要があります。温暖な地域では、夏に日射のコントロールがうまくいかない場合、低気密・低断熱住宅よりも冷房費が高くなるということもあり得ますので注意が必要です。
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