住宅の省エネ性を判断

通常高断熱化や高気密化にはコストがかかりますので、効率的な設計をすることは重要です。そのため、設計時に住宅の省エネ性能を知ることは重要です。 「省エネ判断」は、熱損失係数（Q値）・夏期日射取得係数の計算をすることで、簡単に住宅の省エネ性能を判断することができます。また、Pro版には暖冷房費計算機能があり、簡単に暖冷房費をシミュレーションすることができます。

熱損失係数、夏期日射取得係数を簡単に短時間で計算

近年は熱損失係数と夏期日射取得係数の計算が一般に普及し始めました。しかし、熱損失係数などの計算には専門知識が必要ですしや時間もかかります。 「省エネ判断」はできるだけ簡単に熱損失係数・夏期日射取得係数を計算できるように、基本的には「材料」「材料厚さ」「面積」「方位」などを入力すれば計算することができるようになっています。そのため、手計算するよりも簡単に短時間で計算することができます。

温熱環境などの専門知識が不要

熱損失係数や夏期日射取得係数を計算するためには、省エネルギー基準の細かな規定を知っている必要がありますし、温熱環境の知識も必要です。また、計算するために必要な各材料ごとの熱伝導率やその他のパラメータも用意しなければなりません。 「省エネ判断」では、各材量のパラメータはあらかじめ登録されていますし、必要最小限の入力になるよう工夫されています。また、入力支援ソフトとして「間取り作成」ソフトが付属している（Standard版、Pro版）ため、温熱環境に詳しくない方でも、「省エネ判断」のデータを作成することができるようになっています。（入力方法参照）

計算間違いの防止

熱損失係数などの計算は、各部位ごとに使用する係数や計算方法が異なったり、同じ部位でも断熱方法などにより計算の仕方を分けなければならないため、計算方法を間違っている方も多いようです。また、夏期日射取得係数の場合、窓の日射遮蔽や庇などの計算があるため、計算量も多く複雑になります。 「省エネ判断」では、入力に間違いがなければ、後はソフトが計算しますので、計算間違いや計算方法を意識する必要はありません。

暖冷房費のシミュレーションが簡単にできる（Pro版）

通常住宅の省エネ性能を判断するためには、熱損失係数や夏期日射取得係数を計算するのが一般的です。しかし、本来省エネ性能を判断するためには、暖冷房に使用するエネルギーで比較した方がわかりやすいはずです。ただし、暖冷房エネルギーを計算するためには、専用のソフトが必要で、しかも計算に必要な気象データも用意しなければなりません。暖冷房エネルギーを計算するソフトは、ほとんどが研究者を対象としているため、高度な温熱環境が必要となりますし、入力するデータ量も多いため、あまり一般的にではありません。 「省エネ判断」は、熱損失係数・夏期日射取得係数を計算するために入力したデータに、暖冷房温度と暖冷房設備、燃料単価を入力するだけで、暖冷房費を計算することができます。また、全国840カ所の気象データを収録していますので、都道府県と市町村名を選択するだけで、暖冷房費を計算できます。 暖冷房費が計算できるのは、Pro版のみです。